第85回愛知県中央メーデー主催者あいさつ(要旨)

実行委員会を代表して主催者あいさつを申し上げます。

今年の春闘は17年ぶりとなる消費税引き上げのなかで闘われてきました。そして東海地方では本日、中電が家庭用の電気代を大幅に引き上げました。14春闘は労働者・国民のくらしをまもり、地域経済を回復させるたたかいとなっています。

先日、連合のメーデーに出席した安倍首相は「企業に賃上げを呼びかけてベースアップにつなげた実績をアピールした」そうです。しかしこの前日に「連合総研」が発表した「勤労者短観調査」の結果では「賃金が上昇したのは大規模製造業の正社員など一部にとどまっており、全体的な改善はみられない。」とされています。これは私たちの実感とも、愛労連が行った「中小企業アンケート」の結果とも一致するものです。円安と消費税引き上げは輸出大企業にはぼろ儲けとなりますが、中小下請企業の三割は消費税を転嫁できず、多くの労働者は消費税と物価高でますます苦しくなっています。

そのうえ政府は年金と生活保護を切り下げ、社会保障の大改悪を推し進めています。名古屋市も就学援助の所得基準を引き下げました。このようなくらし破壊をやめさせるためにさらに多くの国民とつながり、たたかいをひろげましょう。

労働者のみなさん

メーデーの起源は1886年、アメリカの労働者38万人が8時間労働制を要求してストライキを決行したことにあります。本日、世界中でメーデーが開催されています。ところが安倍政権はこの8時間制を崩す「残業代ゼロ法案」を再び持ち出してきました。安倍首相はこの他にも派遣法の改悪など労働法制の全面改悪を打ち出しました。いま、「子どもの貧困」「女性の貧困」「奨学金問題」「ブラック企業・ブラックバイト」などが大きな社会問題となっていますが、この根本的な原因は「働くルール」の破壊にあります。私たちの職場にも家庭にも非正規で働く方がいっぱいいます。私たち労働組合が先頭にたって、職場で,地域で働くルールをまもる闘いを大きくひろげましょう。

全ての参加者のみなさん 

安倍内閣は秘密保護法を強行採決した後に武器輸出三原則を緩和し、連休明けにも集団的自衛権の行使容認を閣議決定しようとしています。県内には10カ所以上の武器工場があります。愛知を「戦争する国」の軍需産業による武器製造拠点・輸出拠点にさせてはなりません。

いま県下では、幅広い発起人による「憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認に反対する県民アピール」が呼びかけられています。私達もすべての労働者・国民と連帯して憲法改悪に断固反対しましょう。

すべての要求実現・国民のくらしを守るため、労働者団結してがんばりましょう。

第85回メーデー万歳!労働者の団結万歳!

2014年5月1日 

第85回愛知県中央メーデー実行委員会
実行委員長・愛労連議長 榑松佐一

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