榑松佐一より退任のごあいさつ

退任のごあいさつ

  本日の愛労連第60回定期大会をもちまして10年務めた愛労連議長を退任いたしました。長い間支えていただいた単産、地域組織の皆さまに感謝いたします。ありがとうございます。

 私は2001年に45才で愛労連の事務局長、2009年から議長と18年を愛労連で働かせていただきました。この時期はトヨタがCCC21でコストカットを始め、1兆円もの利益をあげながらベアゼロを発表し労組もこれを受け入れてしまいました。これは全国の労働者に多大な影響を与えるため、2004年から全労連にも要請し、トヨタを包囲するトヨタ総行動へと拡大しました。

 またこの時期、トヨタの奥田会長が日本経団連の初代会長となり、労働者派遣が製造業に解禁され、下請け単価引下げに苦しむ下請けでは日系人、外国人研修生が増えていきました。そんなところに07年に100人のベトナム人研修生が強制帰国されそうになり、08年にはリーマンショックを引き金に大量の派遣切りが行われました。愛労連は研修生の支援と派遣村に協力してきました。日系人は今も労働組合に加入して頑張っています。

 この後09年に愛労連の議長を引き継ぎました。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災の支援にはいち早くとりくみ、市民と共同でさよなら原発の集会を成功させてきました。

 この間には自公民3党が税と社会保障の一体改悪で合意し、消費税引き上げと年金、生活保護費の引下げが行われました。さらに第2次安倍政権になってからは秘密保護法、共謀罪と戦争をする国つくりが相次いできました。これに対して愛労連は幅広い市民をつなぐ重要な役割を果たしてきました。ここには下支えに協力いただいた単産と地域組織の大きな役割がありました。

 また、愛労連に来てから2005年に45才で名古屋市長選、今年は愛知県知事選挙の候補者も経験させていただきました。ここでも皆さんに大変お世話になりました。

 この他にもマスコミ関係の市民運動への参加や、名古屋地裁の地裁委員をさせてもらい、マスコミ、弁護士会、経営者団体とのおつきあいもできるようになってきました。

 愛労連結成から30年のうち、18年を役員として過ごしたわけですが、それなりに役割を果たせたのではないかと思います。

 60才になった時、中日ドラゴンズ元社長の佐藤毅さんから「人生30年計画だなあ」と言われました。昨年の新春大学習会では木下ちがやさんから「変わるためには代わらなければならぬ」とお話しいただきました。今年は、藤田孝典さんから「闘わなければ社会は壊れる」と言葉をいただきました。私も自らをかえねばならぬと思います。

 今年4月からコープあいちの職場に復帰し、いまは高齢者生活支援の職場で働いています。名古屋市の支援員講習を受け、資格を取りました。8月からお風呂やトイレの掃除、買物代行をします。ヘルパーさん達から仕事を教えてもらいながら、新しい人間関係をつくっています。現場で信頼関係を築きながら社会保障の制度問題についても発言力をつけていきたいと思います。

 こんな私ですので、マイペースでご迷惑もおかけしました。支援いただいた皆さまに、改めて感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございました。

2019年7月28日
愛労連第60回定期大会
榑松佐一 

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