【談話】第46期愛知県労働委員会委員の不当任命に抗議する

大村知事は労働者に頼りにされる労働委員会を取り戻すための責任を果たせ

2021年12月1日
愛知県労働組合総連合
事務局長 竹内 創

 11月30日、愛知県は第46期愛知県労働委員会委員の名簿を発表した。今回もまた7人の労働者委員全員が「連合愛知」独占で、「連合」に所属しない愛労連やローカルセンターに所属しない中立労組を排除した。1999年5月の名古屋地裁判決では「労働組合運動において運動方針を異とする潮流・系統が存在する以上、労働者委員の構成においては多様性を有することが望ましい」、「今後はより多くの労働者に支持される合理的選択を」と是正を求めている。この判決を受けて、全国で「連合」独占が改められ、現在では中央労働委員会と11都道府県(北海道・宮城・長野・東京・埼玉・千葉・神奈川・京都・大阪・和歌山・高知)で非連合の委員が選任されている。組織の大小にとらわれることなく、幅広い系統から選任をするという知事としての民主的な判断である。名古屋地裁判決を直接受けた愛知県知事が旧態然たる不公正な任命をまたもや繰り返したことは極めて遺憾であり、激しく抗議する。

 今回の選任にあたり、愛労連と中立労組の名古屋ふれあいユニオン、東海労働弁護団は、知事に対し個人署名7885筆、団体署名805団体分を提出し、労働者から頼りにされる労働委員会を取り戻すための選任を求めてきた。その内容は、①公益委員に専門家である労働法学者や労働法に精通した弁護士を入れること、②公労使すべての委員で女性を4割以上(各3人以上)にすること、③労働者委員について公平中立な選任をし非連合の委員を任命すること、④労働者実態に合わせた労働者委員の構成となるよう非正規労働者の委員と医療・福祉分野の委員を任命することだが、すべてが受け入れられなかった。税金で運営される公的機関の構成としても強い疑念を持たざるを得ない。
 この要求は、①タクシー業界最大手の第一交通による組合つぶし事件をはじめ、いくつかの事件で愛労委判断を中労委や最高裁が覆すなど、明らかに誤った判断を愛労委がしていること、②公益委員自身から知事の選任に対する皮肉交じりのコメントがされるなどの異常な事態があること、③数々の不当労働行為とたたかってきた労働組合や弁護士の中では、愛労委を頼りできずに裁判に訴えることが増えおり、その信頼を失っているからである。
 今回の選任結果は、いま救済を求めている労働者・労働組合にとっては不安でしかないし、新たな救済申立を躊躇する事態も生まれかねない。
 「知事は救済を求める労働者の声が聞こえないのか」。
 愛労連は、この任命に断固抗議の行動をおこない不当任命の撤回と愛労委の機能回復を求めるものである。

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