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愛労連第46回臨時大会議長あいさつ(要旨)


東日本大震災被災者とつながって、99%のための社会をつくろう

愛労連議長 榑松佐一


臨時大会参加の代議員のみなさん。ごくろうさまです。またお忙しいところ駆けつけていただいたご来賓の皆様、ありがとうございます。

「無かったこと」にしてはならない

昨年末、自公民三党によって労働者派遣法の骨抜き「改正」案が衆院を通過しました。民主党が総選挙で公約した「日雇い派遣禁止」も「製造業派遣の禁止」もなく、骨どころか皮もありません。まるで「派遣村」などなかったかのようです。

 福島では依然として16万人が避難生活を余儀なくされ、県外への避難者は6万1千人と増え続けています。農産物や海への汚染が広がり、除染も損害賠償も始まったばかりで、メルトスルーした核燃料の状態すらわからないうちに政府は原発事故の「収束」を宣言しました。政府の狙いは世論の沈静化と再稼働にあることはあきらかですが、私たちはこの事故を「過去のこと」にしてはならないと思います。

われわれは99%だ

人々の暮らしに使われない巨額の富がさらなる利益を求めて地球上を徘徊しています。利益第一主義による投機経済はアメリカに続いて欧州の経済危機を招き、行き先のない金が円高を引き起こしています。世界中に格差と貧困が広がり、これに反対する「99%のたたかい」が巻き起こっています。

日本でも「所得税、富裕なほど有利」(中日1/5)なしくみになっており、年間所得が3億円も4億円もあるトヨタの社長は社員の半分程度しか負担していません。政府は消費税を10%に引き上げる方針を固めましたが、これら富裕層は所得の一部しか消費しないので引き上げの影響は少なく、圧倒的に多くの庶民には重い負担になります。トヨタは輸出戻し税が数千億円増えるので笑いが止まりません。その豊田社長にまで減税してやる河村市長が「金持ち減税」と批判されるのは当然です。そのツケを賃下げや福祉や保育に回すことは絶対に許せません。

若者が自立できる賃金を

愛労連は昨年最低生計費調査を行い、25才で自立した生活を行うためには最低月23万円が必要なことを明らかしました。いま社会に求められているのは、若者が現在と将来に希望と展望を持てることです。労働組合には若者が期待し共感できる賃金と社会保障の目標をしめすことではないでしょうか。今春闘ではこういう目標を決定したいと思います。

東日本大震災被災者とつながって

春闘も震災支援も「生活の復旧・復興」が重要です。賃下げと増税、社会保障の改悪ではくらしも地域経済も守れません。国民のくらしを守る政治こそが被災者の生活と仕事を復活させる近道です。

若いみなさんが呼びかける3.11さよなら原発の集会には愛労連も全面的に協力して、東日本大震災の被災者とつながり「明日につなげる大集会」として大きく成功させましょう。