第88回愛知県中央メーデー主催者あいさつ(要旨)

第88回愛知県中央メーデーにご参加のみなさん、たいへんごくろうさまです。実行委員会を代表してあいさつを申し上げます。連休の最中、たいへん休みが取りにくい職場体制のなか送り出していただいた職場の仲間と、お忙しいなか駆けつけていただきました愛知県弁護士会の花井先生始めご来賓の皆様に感謝申し上げます。

メーデーの起源は「8時間労働」の要求、そして今日「8時間で人間らしいくらしができる賃金」が切実に求められています。今年の春闘では中小の仲間が粘り強く交渉し、わずかではありますが前進回答を引き出してきました。介護や保育・学童保育などでの処遇改善も行われてきています。この分野での私たちのたたかいが、世論に結びつき、前進につながっています。

政府は「働き方改革」と称していっそうの長時間労働を容認し、残業代をゼロにする「高度プロフェッショナル労働」など、様々な労働法制の規制緩和を行おうとしています。愛知県も特区により外国人労働者を拡大しようとしています。政府に求められているのは労働者の働き方に対する口出しではなく、労働者を保護し違法な「働かせ方」を規制することです。

憲法違反の「戦争法」を強行成立させた安倍政権の暴走は止まるところを知りません。今国会には共謀罪が4たび上程され、審議が強行されています。北朝鮮のミサイル発射に対し、初めて日本海で米軍空母との共同演習を行い、小学校にまで「弾道ミサイル落下時の行動」を通知するなど危機を煽り、共謀罪を成立させる世論誘導を強めています。昭和8年、桐生悠々は信濃毎日の社説に「関東防空大演習を嗤う」と書きました。危機を煽り、言論を統制する手口は酷似しています。時代を戦前に引き戻してはなりません。

先月は名古屋市長選挙が行われ、残念ながら河村市政が続くことになりました。アメリカでもヨーロッパでも極右政権が勢力を拡大していますが、そこにはグローバル化のなかで拡大する「格差と貧困」に対する国民の不満が利用されています。安倍首相と河村市長も目先の敵をつくって国民の不満をそらし、規制緩和をすすめる点で共通しています。

昨年は「アベ政治を許さない」市民の声が大きく広がりました。いままた共謀罪に反対する市民の声が大きくなっています。愛知でも弁護士会による集会とデモが呼びかけられています。ここにきて閣僚の失言・不祥事が相次いでいます。幼児に教育勅語を暗唱させる森友学園に首相夫人を派遣し、財務局が便宜を図った証拠も次々と明らかになっています。市民と野党の共同が大きく広がればこんな悪政をとめることができます。私たち労働者も共闘し、安倍暴走政治をストップさせましょう。

第88回メーデー万歳、労働者と市民の団結万歳!

2017年5月1日

第88回愛知県中央メーデー実行委員会
実行委員長  榑松 佐一

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